名誉会長のRunブログ

ヤクタターズ名誉会長の活動報告

じじいには,じじいいなりの走りがある

絶体絶命で迎えた埼玉県駅伝。

途中でブチ切れれば,
その時点で以降のランナーへのタスキが途切れるという,
危険極まりない状態を,どう回避するか。

それだけを考え,
アップから流しの時間にかけて,
フォームを修正することに。


まずは,
アップのジョグで,
もっとも腓腹筋に負担のかからない接地を確認。
若干,体を左に傾け,
右脚内側から力を加えるイメージで,
かかとから接地。
この時点で,ほぼふくらはぎを使わないことに気付き,
次は流しへ。

はじめは恐る恐るペースを上げ,
大腿を速く動かせば,
なんとかペースを維持できることを確認。
数本の流しを入れても,
患部は痛まない。


いよいよスタート。

まわりは20歳前後の若者ばかりで,
否が応でも「やる気」にさせられるのは,
長年染みついたランナー気質のせい。


スタートし,
案の定,あっという間に彼らは視界から消え,
おっさんだけが残る。
流しで固めたフォームで,
まずは1km。
たぶん,3分10秒台。
思いのほか脚は無事。

そのまま,アクセルを踏みながらブレーキを踏んでいるような走りを続け,
時間的な中間点へ。
残り半分か,
と考えたときに,
意外と脚は持つかもしれない,と。

同じく,時間的に「ラスト2km」となり,
そろそろ行ってしまえ,と
右脚を踏み込む。
やばい痛みが走るも,
すぐに踵接地を意識し,負担を減らし,
その分左脚に出力を分散。

当然,普段使っていない左脚が音を上げ,
たった5km程度でありえない痙攣。
しかし,もう残り1km。
なんだこれ,なフォームになるも,
意外とタイムは悪くないことに気付き,
最後は切れるか切れないかのぎりぎりまでペースを上げ,
無事たすき渡し。

タイムは,昨年の21分48秒には程遠いものの,
一昨年の22分15秒を上回る22分14秒。

脚も切れずに,
最低限の仕事もでき,
なんだ,やればできるじゃないか,と。



もう,フォアフットでがんがんインターバルをやれる脚ではなくなった今,
今日の走りは,この先,
「じじいとしてのスピード勝負」をするには,
どうしたらいいかを考える上で,
大きなヒントになる走りができました。

「40代からのフォーム改造」

もう,これしかありません。


ジューダイと渡り合うには,
最低でも21分半でいかねばならない,
この県駅伝の1区。

しかし,ブレーキを踏みながらで,
このタイムで行けるのであれば,
もう一度来年,
その領域で勝負したいと思えるきっかけとなるレースでした。