目標は達成できたけど
山頂ゴールタイムが3時間38分と、
昨日立てた目標そのままの、
数字だけを見れば満足すべき結果ですが、
5合目以降があまりにもひどすぎて、
結果的には惨敗でした。
5合目までは、抑えに抑えて走ったところ、
かなり楽に登りを走ることができ、
前回の5合目コースの時よりも、
走れる区間が多く、あっという間に過ぎて行きました。
脚もほとんど使わずに、5合目から先の「本番」に向けて、
準備万端、
のはずでした。
5合目から先は未知の領域。
森林限界を超えると、溶岩質の路面が続く九十九折が、
文字通り、何十回も繰り返されます。
はじめのうちは、問題なくゆっくりとしたジョグを続けることができました。
しかし、ここへきて、
後ろから次々とランナーに追いつかれ、
あっという間に10人ほどに抜かれてしまいました。
ペースが落ちた感じはなかったのでおかしいと思いましたが、
今にしてみると、この時すでに体に異変が起きていたのでしょう。
標高が2500mを過ぎたところで、
それほど急坂ではないところでもジョグができなくなり、
3000mを過ぎると、意識が朦朧としてきました。
歩いては止まって酸素を回復させ、
また貯めた酸素を使って歩く、の繰り返し。
この間、常に後ろから誰かに抜かれ続け、
山頂までにトータル50人以上に確実に抜かれました。
この低酸素状態は正直想定外で、
3000mを超えた御嶽でも経験しなかった感覚です。
むしろ、脚を使えない分、5合目までの疲労はすっかり抜け、
別の力を使って登っている感覚でした。
結局、5合目までとは全く別のレースが、
後半スタートする、という感覚です。
この山頂コースは、年々基準が厳しくなっているので、
出場している人は、かなり本格的に取り組んでいる人ばかりでした。
こういった高地への順応にも取り組んでいるのだと思います。
電柱になったように、次々と抜かれながら、
なんとなく、初マラソンで受けた洗礼を思い出しました。